家づくりコラム
狭く見える原因は家具配置?部屋を広く見せるレイアウト術解説
同じ広さの部屋でも、「なんだか広く感じる家」と「窮屈に感じる家」があります。
実はその差を生む大きな要因のひとつが、家具の配置や高さのバランスです。
特に注文住宅では、間取りを考える段階で家具の配置を意識しておくことで、住み始めてからの“開放感”がぐっと変わります。
今回は、限られた空間を広く見せる家具配置のコツを、設計・インテリアの両面から解説します。
目次
01ー視線をコントロールして奥行きを作る
部屋を広く感じさせるために最も大切なのが、「視線の抜け」です。
人の目は、奥まで見通せる空間を「広い」と感じる傾向があります。
そのため、広く見せるためには下記のような工夫が有効です。
・大きな家具は部屋の奥や壁際に配置する
・背の高い家具はできるだけまとめる
・通路や窓の前をふさがない
例えば、ソファの背もたれが室内側を向くように配置する場合、視線はソファの背で止まってしまいます。
このように視線の先が遮られると、部屋が狭く・詰まった印象になりやすく、圧迫感につながります。
一方で、ソファの向こう側に窓や開けた空間が見えるように配置すると、視線が遠くまで抜けて部屋が広く感じられます。
02ー動線設計で空間にゆとりをつくる
部屋を広く見せるもう一つのポイントは、「動線のスムーズさ」です。
通り抜けしづらいレイアウトや家具で通路をふさぐ配置は、実際以上に狭く感じさせてしまいます。
理想的な動線幅の目安は以下の通りです。
・メインの通路:60〜90cm程度
・ダイニングチェアの後ろ:70cm以上
・ソファ前のテーブルとの間:40cm程度
この“人が自然に動ける余白”を確保するだけで、見た目にも実際にも開放的な印象を与えます。
また、家具を壁から少し離して配置する「浮かせるレイアウト」も効果的。
空気や光の通り道ができることで、奥行き感のある空間を演出できます。
03ー家具の高さを揃えて統一感を出す
家具の高さがバラバラだと、視線が分断されて雑然とした印象になります。
そのため、家具の高さをある程度そろえることも大切です。
特にリビングでは、次のような点を意識するとよいでしょう。
・ソファ、テレビボード、ローテーブルの高さを揃える
・背の高い棚や収納は壁の隅に寄せる
・壁掛け収納や造作家具で高さをコントロールする
また、どうしても背の高い家具を置きたい場合は、壁と同系色のものを選ぶと圧迫感を軽減できます。
家具の“存在感”を抑えることで、部屋全体のバランスが整います。
04ー光と素材の工夫で開放感を演出する
家具の配置だけでなく、光と素材の工夫も空間を広く見せる重要なポイントです。
次のような工夫を取り入れることで、実際の広さ以上の開放感を感じられます。
・鏡やガラス素材を取り入れる:反射効果で空間が広がって見える。
・カーテンを天井近くから吊るす:天井が高く見え、縦の広がりを強調できる。
・照明を多方向に配置する:天井照明だけでなく、スタンドライトや間接照明を組み合わせると奥行きが生まれる。
小さな工夫でも、空間は驚くほど広く見えるようになります。
簡単に試せるところから取り入れてみましょう。
05ー必要な家具だけを選ぶ“引き算”の発想
つい収納や飾り棚を増やしたくなりますが、部屋を広く見せるには“あえて置かない”勇気も必要です。
生活動線を優先し、「本当に必要な家具だけ」を選ぶことが結果的に居心地の良い空間につながります。
収納を増やしたい場合は、造作家具や壁面収納でスッキリまとめるのもおすすめです。
06ーまとめ:家具の配置ひとつで「心地よさ」は変えられる
部屋を広く見せるコツは、広さそのものではなく、視線・動線・高さ・光の使い方にあります。
家具の数だけでなく配置を工夫することで、同じ面積でも驚くほど開放感のある住まいづくりが可能です。
また、設計段階で家具の位置やサイズを想定しておくと、コンセントの配置や窓の高さ、生活動線とのバランスがとれ、住んでからの使いやすさが大きく変わります。
間取り段階から家具配置や視線計画を考慮した、「暮らしやすく広く見える家づくり」を目指しましょう。
これから新築をお考えの方は、ぜひ私たち注文住宅のプロにご相談ください。
ミタス・カンパニーでは、お客さまの家づくりに関するお悩みのご相談など小さな事でも、ご質問受付・対応を随時しておりますので、いつでもお気軽にご連絡ください!
