キッチンの床材にフローリングを使用するのはなぜ?家づくりの目線から解説
- 2020/08/01
キッチンの床材に求められる性質とは?
キッチンは調理を行う場所です。
そのため、調理過程で水や油にさらされることがあります。
また、立ったまま作業を行うことが多いため、転倒防止の観点から滑りにくい材質が求められます。
このようにキッチンの床は「家の中で最も過酷な環境にさらされている床」といっても過言ではないのです。
汚れに強く、掃除が楽であることや、滑りにくいことなど重視される性質がいくつも存在します。
このような条件を満たすため、少し前までキッチンの床には、クッションやタイルなどが多く採用されていました。
というのも、これらの材質はさっとふき取るだけで汚れが落ち、もし転倒したりしてもクッションであれば大けがをしなくて済むからです。
しかし、現在のキッチンの床材にはリビングと同じく、フローリングを採用する方が増えてきています。
では、なぜ汚れがふき取りにくく、水による劣化が激しい木材をキッチンの床材に採用するのでしょうか。
増加している「リンゴ型」の間取り
「リンゴ型」の間取りとは大きな一つの空間をベースにして、設計されたものです。
リンゴ型の間取りでは、開放感を感じやすい大きな空間を作るため、リビングやダイニング、キッチンを一つの大きな空間に設置します。
対して「ブドウ型」の間取りでは廊下によって部屋同士をつなぎます。
ブドウの茎を「廊下」に、実を「部屋」に見立ててこのように呼ばれています。
近年、「リンゴ型」の住宅が増加傾向にあります。
「リンゴ型」の間取りでは一つの大きな空間にリビング、ダイニング、キッチンを設置しますので、部屋に統一感を持たせるために、キッチンの床材にリビングと同じフローリング材を用いることが多くなってきているのです。
しかし、冒頭で紹介した通り、キッチンの床材には求められる性質がいくつかあります。ただのフローリングでは過酷な環境によって、長くは持たないでしょう。
キッチンの床材にフローリングを選ぶ際の注意点
フローリング材をキッチンの床材に採用する際は以下の性質に注意を配ることが大切です。
防水性
水を使用するキッチンにおいて防水性は必須といえます。
コーティングをして水が落ちてもシミにならないようにするなど、水気対策が必要になります。
防汚性
また、キッチンにはしつこい汚れが多くつきます。
同じように床にも飲食物をこぼしたり、油が跳ねたりして汚れが付きますよね。
汚れが付きにくく、もしついてしまっても掃除を簡単に行える性質を持つフローリング材が求められます。
総合的な計画に基づいた家づくりを
理想だった夢のマイホーム、いざ建ててみたら理想とは違った家が出来上がってしまった・・・などということにはなりたくないですよね。
「キッチンはこうしたい」「リビングはこうしたい」のように1ヶ所に絞って検討していくと、費用がかさみ、予算大幅オーバーなどということにもなりかねません。
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