地下のスペースを有効活用しよう!地下室のメリット・デメリット
- 2023/06/10
家を建てる際、都会などの狭小地では思うように部屋の広さが取れないことがあります。
そんなとき、地下のスペースを有効活用してみるのはいかがでしょうか。
地下室と聞くと、暗くてじめじめしているイメージを持たれるかもしれません。
地上と比べると確かに日当たりも風通しもよくはありませんが、地下室ならではのメリットもあります。
また、一定の条件を満たせば、倉庫や物置としてではなく「居住スペース」として使うことも可能です。
この記事では、地下室のメリットとデメリットについてご紹介します。
地下室を居住スペースとするための条件とは
部屋を人が生活するための「居室」とするには、一定の採光や通風が取れていることなどの条件があります。
地下室は一般的に採光も通風も取りづらいため、居住スペースとすることは禁じられていました。
しかし、法改正が行われ、一定の条件を満たすことで地下を居住スペースとして使うことができるようになりました。
その条件とは以下の3つです。
・上部が外気に通風されている、もしくはドライエリアを作るなど、開口部を確保する
・居室内の湿度調整機能、換気機能の設置
・防水措置を講じる
地下室のメリット
スペースが有効活用できる
地下の空間を利用することで、限られた土地のスペースを有効活用することができます。
土地が狭い場合、生活空間を確保するために3階建てにするという方法もありますが、それができない場合もあります。
土地には容積率というものが定められており、その土地の広さに対する建物の延床面積の上限が決められているからです。
しかし、地下室にはこの容積率に緩和条件が定められています。
地下室は「その建物が住宅として使われており、かつ地階の天井が地面から1m以下の位置にある」という条件を満たすことで、延床面積の1/3まで容積率が緩和されます。
地下室を作れば、3階建てにするより3割以上も広く建てることが可能なのです。
遮音性が高い
地下室は周囲を土で囲まれているため、とても遮音性が高いのが特徴です。
そのため、例えば楽器を演奏するための趣味の部屋や、プロジェクターを設置して大音量で映画をみるためのシアタールームなどにぴったり。
周囲の音が気にならないだけではなく、部屋の中の音が外に漏れる心配も少ないです。
温度が安定している
地下室は日光の影響を受けづらく、1年を通して温度が安定しています。
そのため、温度の変化を受けやすいものの保存にも適しています。
例えばワインセラーを設置したり、食料を置いておく保存庫としても使えるでしょう。
夏の暑い日には、地下室を避暑地として使うこともできます。
地下室のデメリット
施工費が高い
地上に家を建てるのとは違い、地下に部屋を作るためにはまず地面を掘削する必要があります。
また、地下に作った部屋が潰れてしまわないよう、壁や天井を補強しなければなりません。
地下室を作るには、地面の掘削、鉄筋の配筋、コンクリートの打設、電気設備、防水対策など様々な工事が必要になります。
そのため、施工費用と施工期間がかかるというのがデメリットです。
結露の発生
通常は冬に発生することの多い結露ですが、地下の場合は夏に発生することが多いです。
夏のじめじめした湿度を含んだ空気が地下室のひんやりとした空間で冷やされることで、結露が発生してしまうからです。
十分な換気や湿気対策ができていないと、壁紙などにカビが発生してしまう原因にもなります。
そのため、地下室には湿気対策をしっかりと行うことが重要です。
地盤沈下や災害時のリスクがある
地下室を作ることの懸念点は、地面が崩れてきてしまうこと。
地下室を作る際には水が漏れ出したり地盤が沈下してしまわないよう、きちんと地盤調査を行う必要があります。
また、地下室の出入り口が1か所しかないと、災害時に出口が塞がれてしまった場合に地下室から抜け出せなくなってしまいます。
地震による家具の倒壊で出入り口が塞がれてしまうこともあるため、家具の倒壊対策もしっかり行うようにしましょう。
まとめ
地下室をうまく活用すれば、生活スペースを広く取ることができます。
遮音性が高いため、音楽などの趣味を楽しめたり、映画を楽しむのにも最適。
静かなスペースを活用して仕事部屋として使うのもいいかもしれませんね。
しかし、地下室ならではのデメリットもあります。
安全対策をしっかり行い、安心して地下室で過ごせるようにしましょう。
地下室の施工なら、ぜひ住宅の専門家にご相談ください。
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