車椅子でも利用できる「バリアフリートイレ」を自宅に作る際の注意点
- 2022/10/13
公共施設などにあるバリアフリートイレ。
車椅子の方だけでなく、様々な身体障害者の方にとって使いやすいよう配慮されたトイレが普及しています。
ですが、家庭のトイレはなかなかバリアフリーとはいかないかもしれません。
建築面積も限られるため、トイレに広いスペースを取るのは難しいですよね。
ですが、プライバシーを保護する必要のある公共施設のトイレと違い、自宅のトイレはもっと小さいスペースで施工可能です。
この記事では、自宅にバリアフリートイレを作る際の注意点をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
「移乗方法」を踏まえたトイレ設計を考えよう
「移乗」とは、車椅子からベッドやトイレなどに移る動作のこと。
移乗方法は身体の状態によって様々で、ひとりで便座に移ることのできる方もいれば介助が必要な場合もあります。
この移乗方法によって、トイレ周辺に必要なスペースや手すりの種類、位置なども変わってきます。
例えば、ひとりで移乗できる方なら車椅子が入るスペースがあればいいですが、介助が必要な場合は介助者が入るスペースも必要になるでしょう。
手すりの種類や位置も、使用者が使いやすいように合わせて設置することが大切です。
トイレのスペースとしては、車椅子の移動のためのスペース、介助者が入るスペースなどを考えると、180cm×180cmくらいの寸法があれば十分でしょう。
それが難しい場合は、廊下などトイレ外のスペースをうまく活用できるような間取りがおすすめです。
トイレ「まで」のバリアフリーも考えよう
バリアフリートイレで見落としがちなのが、トイレ「まで」のバリアフリー。
いくらトイレがバリアフリーで車椅子でも利用しやすくても、トイレに行くまでがバリアフリーになっていなければ意味がありません。
まずはトイレの入口です。
車椅子での利用を想定するなら、トイレのドアは最低85cmの有効開口を確保しましょう。
足の悪い方にとって引き戸は使いにくいため、開き戸がおすすめです。
また、居室や寝室からトイレまでの距離はなるべく近くし、段差をなくしたまっすぐな廊下が移動しやすいでしょう。
適切に手すりをつける必要もあるかもしれません
バリアフリーのためのトイレ製品
使用者本人と介助者、両方が楽にトイレを利用するためのバリアフリー製品があります。
寝室におすすめなのが、ベッドサイド水洗トイレ。
夜間のトイレは、暗い中で置きて寝ぼけた状態で行くときなどは特に転倒などの危険性が高まります。
ベッドサイド水洗トイレは、ベッドの横に設置できるので、夜中のトイレも安心です。
また、車椅子に乗ったままトイレを利用できる水回り用車椅子というものもあります。
トイレ以外にそのままシャワーも浴びることができ、水回りの利用が楽になりますよ。
さらに、車椅子の高さと便座の高さを合わせて移乗を楽にするための補高便座や、トイレからの立ち上がりを補助するトイレリフトなどの商品もあります。
これらの商品を、自宅の状況や身体の状態に合わせて取り入れることでトイレが楽になります。
状況に合わせてこれらの商品をうまく使いましょう。
まとめ
公共施設にはバリアフリートイレが普及してきているとはいえ、一般の住宅への普及はまだまだです。
特に建売住宅やマンションでは、バリアフリーを見据えた設計ではない場合が多く、身体障害者の方にとっては選択肢が狭まってしまいます。
自分で1から間取りを考えることができる注文住宅なら、車椅子のご家族がいらっしゃる場合、家族にとって使いやすいように設計することが可能です。
現在の家のトイレに不便を感じている方や、将来を見据えてバリアフリートイレにしたいと言う方は、ぜひ一度住宅の専門家に相談してみてくださいね。
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