住宅の安全性のためにも重要な「擁壁」とは?「土留め」との違いも解説
- 2022/02/10
住宅工事をする際に、「擁壁」や「土留め」といった言葉を聞くことがあるかもしれません。
ですが、普段なかなか耳にしない言葉なので、どんなものかイメージしにくいという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「擁壁」とは何でどんな場合に必要になるのか、土留めとの違いについて解説します。
擁壁とは
擁壁とは、土地の造成工事などでできる斜面に、土砂の崩壊を防ぐ目的で作られる壁のことです。
家を建てようとする土地が平坦な土地であれば問題ありません。
ですが、例えば斜めになっている土地を平らにならしてその上に家を建てようとしたときに、傾斜になっている側の土が崩れてしまわないように留めるのが擁壁の役割です。
擁壁と土留めの違い
擁壁と土留めはどちらも、崖や傾斜の土が崩れてしまわないように留めるためのものです。
役割が同じなので、混同してしまいがちです。
ですが、土留めは単に土を留めるためのものなので決まった形がありません。
土留めの中でも、壁の形をしたものが擁壁と呼ばれます。
ですので、擁壁は土留めの一種ということになります。
擁壁の種類
コンクリート擁壁
現在、擁壁施工の中心となっているのがコンクリート擁壁です。
コンクリート擁壁には鉄筋の入ったものと無筋のものがありますが、特に鉄筋の入ったものは強度が高く垂直に施工することができます。
そのため、土地を広く活用することが可能になります。
ブロック擁壁
ブロック擁壁は、高低差が5m以上あるような場合に使用されることが多いです。
高低差のある住宅地でよく見られます。
ブロック擁壁が連続性や均一性に優れており強度も高く、垂直施工に向いているためです。
石積み擁壁
昔ながらの、石を積んだ形の擁壁です。
石積みの擁壁は、高さがあまりない低い位置の土留めに使われることが多いです。
石の間をセメントやモルタルで固めた練石積み擁壁は、コンクリートやブロックと比べると強度は劣りますが一定の安定感はあります。
一方、石の間をセメントやモルタルで固めない空石積み擁壁は、簡素な作りのため安全性には注意が必要です。
建築基準法を満たしていない擁壁に注意
新しく造成された住宅地では問題ありませんが、古い擁壁の中には、現在の建築基準法に適合していない擁壁もあります。
古い住宅を取り壊して新しく家を建てるといった場合に、敷地内に古い擁壁があると、擁壁工事をやりかえる必要があるかもしれません。
その場合、擁壁工事の費用もかかってくるため注意が必要です。
まとめ
擁壁は、住宅の安全性を守るためにも重要なものです。
安心して暮らせるマイホームを建築するためにも、擁壁について知っておくことは重要です。
また、擁壁についてもしっかりと説明してくれた上で工事してくれる住宅会社が安心ですね。
擁壁について、気になることがありましたらぜひ住宅の専門家にご相談ください。
ミタス・カンパニーでは、お客さまの家づくりに関するお悩みのご相談など小さな事でも、ご質問受付・対応を随時しておりますので、いつでもお気軽にご連絡ください!