イングリッシュガーデンの歴史を知ろう。植栽についても解説
- 2021/11/25
家を建てるなら、お庭にもこだわりたいと思いませんか。自然な雰囲気を持つイングリッシュガーデンが人気を集めています。新築を機にガーデニングをはじめようと思う人もいることでしょう。
けれど、イングリッシュガーデンを詳しく説明できる人は少ないかもしれません。
そこで今回は、イングリッシュガーデンの概要、歴史、植栽について解説していきます。
イングリッシュガーデンとは
イングリッシュガーデンとは、イギリスでよくみられる、草花や樹木を自然の姿のまま取り入れた庭の形式をいいます。ありのままの自然の美しさを大切にし、人の手を加えすぎないガーデニング法です。
イングリッシュガーデンには風景庭園とコテージガーデンの二つがあります。風景庭園では、湖や川など風景から庭を作っていく手法で、広大な土地が必要です。
コテージガーデンは、人その土地に根ざした植物と、その活かし方を先人の知恵に学んで実践した一軒家向きの庭づくりのことをいいます。コテージは、小屋や田舎家を意味する単語です。
現在、戸建て住宅の庭で「イングリッシュガーデン」という言葉を使う際は、コテージガーデンのことだと知っておきましょう。
次からは、イングリッシュガーデンの歴史を紹介していきます。
イングリッシュガーデンの歴史
ガーデニングは大きく分けると、イタリア式・フランス式・英国式の3つがあります。ガーデニングの歴史は、紀元前14世紀ごろの古代エジプトまでさかのぼります。まず、近代的なガーデニングの起こりとして、ルネッサンス期にイタリア式庭園(露段式庭園)が確立しました。
その後、フランスのベルサイユ宮殿に代表される、フレンチフォーマルガーデン(整形式庭園)が生まれます。フランス式は、左右対称の配置、円錐形や立方体形に刈り込まれた樹木など、整ったデザインが特徴です。
このような整形型庭園に対して、自然の持つ美しさを取り入れようと、18世紀ごろにイングリッシュガーデン(風景式庭園)が生まれます。しかし、風景式庭園は広大な土地や川の造成が必要であるため、多くは貴族階級の趣味でした。
その後、19世紀に入ってからイングリッシュガーデンは、農家など一軒家の庭でも楽しめるようにコテージガーデンへと派生していきます。
イングリッシュガーデンの作り方
イングリッシュガーデンを作るポイントは、できるだけ自然に近づけることです。不規則に植物を植え、曲線的な配置を目指しましょう。
ベンチや石畳など人工物を配置する場合は、レンガや木など自然素材を選ぶとよいですね。
ここからは、植栽や花の種類など具体的な方法をみていきましょう。
イングリッシュガーデンの植栽
イングリッシュガーデンの植栽には、宿根草などの多年草がおすすめです。多年草とは、一つの株から二年以上、花を咲かせる植物のことを指します。植え替える必要がなく、庭の維持がしやすい多年草は、育てやすい上に美しい花を咲かせますよ。
ここからは、イングリッシュガーデンに向く代表的な多年草を紹介していきます。
バラ
イングリッシュガーデンといえば欠かせないのがバラです。バラは育てにくいイメージを持つ人もいますが、病気に強い品種なら栽培は難しくありません。
例えば、つる性のバラを選んで、バラのアーチを作ってみてはいかがでしょうか。アプローチの入口に設置すると、庭園を華やかに彩ってくれます。
ラベンダー
美しい紫色が魅力的なラベンダーは、花ではなく低木に分類されます。ハーブティーや、アロマとしても使えるため、見た目と実用性を兼ねた樹木といえるでしょう。
ラベンダーは高温・多湿の環境に弱いので、夏前に剪定をして風通しをよくしておくことをおすすめします。
ペチュニア・クレマチス
ペチュニアやクレマチスなど、色のバリエーションが豊かな花を添えるのも一つの方法です。お庭に華やかな印象をプラスしてくれます。どちらも比較的丈夫な品種で育てやすく、ガーデニング初心者にもおすすめです。
新築したらイングリッシュガーデンを楽しもう
イングリッシュガーデンは、自然の持つありのままの姿を大切にしたガーデニング法です。
植栽には、多年草のバラ・ラベンダー・ペチュニア・クレマチスなどが似合うでしょう。
自然に近い形で植物を楽しむイングリッシュガーデンは、日本の住宅の小さな庭スペースでも実現できます。
都市部の小さな庭でも、お花を楽しみたいという方は、イングリッシュガーデンを目指してみてはいかがでしょうか。新築に似合うお庭の作り方で悩んだら、専門家に相談することをおすすめします。
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