車椅子生活者が暮らしやすい家を作るには?ユニバーサルを住宅に取り入れよう
- 2021/10/01
ショッピングモールの障害者用トイレやバスの優先席など、車椅子生活者が暮らしやすい社会生活の工夫は広がっています。
けれど、住宅に施すユニバーサルデザインや、車椅子生活者のための工夫については、あまり知られていないのが現状です。
住宅の設備設計を工夫していくと、車椅子生活者も介助者も楽に生活できるかもしれません。
今回の記事では、車椅子生活者が一人で生活しやすくなる家を建てる方法について解説していきます。
車椅子使用者が一人で生活できる家とは
車椅子使用者にとって、住環境を整えることは、とても大切です。
理由は、環境さえ整えれば、周りの人の手を借りずにできることは増えていくから。
車椅子使用者が病院で、車椅子を押してもらっている姿を思い出すかもしれません。
一方で、スポーツの世界で活躍するパラアスリートをテレビで見る機会も増えていますね。
このようなことから、多くの人が想像する車椅子使用者は、介助者が必要な方か、身体能力の高いアスリートのどちらかであると捉えられがちです。
しかし、実際は、その間の「常に介助を必要としているわけではないけれど、なんでも一人でできるわけではない」という車椅子使用者が多数を占めています。
一人で出来ることを増やしていくと、車椅子使用者の視野は広がります。
今まで諦めていた進学、就学、結婚なども希望が見えてくるかもしれません。
もちろん全てを一人でと言うのはなかなか難しいかもしれませんが、一人で出来ることを増やすことは車椅子利用者にとっても、その家族にとっても負担を減らすと言うことにつながっていくのです。
車椅子使用者が一人で生活動作を行える工夫
ここからは、車椅子使用者が一人で生活をするためにできる住環境の工夫を紹介していきましょう。
車椅子使用者は、立って使う設備が難しくなります。
洗濯、掃除、料理などの家事は、立って行う動作が基本になっていますね。
そのため、家事に使う製品も立って使うことを前提に設計されているものが多いです。
そこで、座ったままでも使える道具を導入するなどの工夫が必要です。
洗濯はドラム型にする
車椅子生活でも使いやすいのは、ドラム型の洗濯機です。
衣類を上から出し入れする縦型洗濯機では、車椅子生活者は洗濯物を取り出すことができません。
乾燥までそのまま行えるドラム型の全自動洗濯乾燥機であれば、干す手間も省けますね。
掃除はロボット掃除機を取り入れる
ルンバなどのロボット掃除機を取り入れると、自動で掃除をしてくれるので便利です。
掃除機を持ちながら車椅子を操作するのは難しいもの。
また、車椅子使用者に向く、段差のない家は、ロボット掃除機の動線も邪魔しません。
ユニバーサルデザインのキッチンを選ぶ
キッチンメーカーからは、車椅子に座ったまま使用できるユニバーサルデザインのタイプが出ています。
通常のキッチンでは、シンクやコンロに手が届かず、安全に使用できません。
車椅子対応のキッチンは、シンクとコンロの下に空いているスペースがあります。
このため、キッチンの奥まで手が届き、車椅子に座ったまま調理や食器を洗うなどができるようになっていますよ。
洗面台とユニットバスは車椅子対応を選ぶ
洗面台も、車椅子のまま利用できるタイプを選びましょう。
設備メーカーでは、シンクの下に車椅子を入れられ、洗顔や歯みがきがしやすいタイプがあります。
お風呂やトイレも、幅や手すり、補助具などをうまく組み合わせることによって、一人でできる場合もありますし、介助負担を少なく出来るでしょう。
まとめ
今、家族に車椅子使用者がいない場合でも、今後、必要になるかはわからないものです。
しかし、介助が必要になっても、住環境を整えればなんとかなると、知っているか知らないかでは、その後の生活は大きく変わります。
車椅子使用者にとって住み良い家は、介助者の負担も減り、生活が楽になるでしょう。
車椅子生活者が暮らしやすい家を作るには、設備や建築の専門的な知識が必要です。
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