鉄筋コンクリート造が強いワケ!コンクリートの構造を知ろう
- 2021/06/28
遮音性に優れ、耐震性もあり長持ちする鉄筋コンクリート造の住まいは近年人気を集めています。
そう聞いても、ショールームでは外観や仕上がった内装しか見えず、構造のイメージが湧かないかもしれません。
「鉄筋コンクリート造ってなに?どうして鉄筋コンクリート造は強いの?」
という疑問を持っている方に向けて、今回の記事では、鉄筋コンクリート造と、鉄筋コンクリートに強度がある理由について詳しく説明していきます。
鉄筋コンクリート造とは?
鉄筋コンクリート造とは、鉄筋を組み、その周りにコンクリートを打設した建物構造のことをいいます。RC造(Reinforce)とも呼ばれます。
多くはマンションに用いられる構造ですが、店舗付き住宅や一軒家でも採用されていますよ。
また、鉄筋コンクリート造には曲線形状の建物を作りやすいのも特徴です。
デザインの自由度が高く、オリジナリティ溢れる形を作ることもできます。
鉄筋コンクリート造が強いのはどうして?
鉄筋コンクリート造の住まいは強度があり、耐久性、耐火性、遮音性に優れます。
理由は、コンクリートと鉄筋は相性が良く、圧縮力と引っぱり力の両方に強いから。
コンクリートは圧縮力に強く、引っぱり力に弱いという性質があります。
そこで、コンクリートの中に引っぱり力に強く圧縮力に弱い鉄筋を組んだものが鉄筋コンクリート造です。
コンクリートと鉄筋が、お互いの弱点を補完しているんですね。
また、鉄筋コンクリート造の材料にも理由があります。
鉄筋は、経年により酸化し、錆びが起きやすいという性質を持つもの。
そこで、鉄筋の周りにアルカリ性のコンクリートを密着させ、錆びつきを防止しています。
コンクリートと鉄筋が一体化することにより、高い強度と耐久性を生み出しているんですね。
コンクリートの中性化とは
コンクリートは、打設当初「強アルカリ性」の性質をしていますが、水や空気などの影響で中性化が起こります。
中性化とはアルカリ性のコンクリートが酸性に傾くこと。
コンクリートの中性化が起こると鉄筋や鉄骨が錆び(酸化)やすくなり、耐久性が落ちてしまいます。
そこで、鉄筋コンクリート造には以下2つの工夫が施してあります。
- コンクリートを打設するときには、密着を保つため鉄筋に一切の防錆処理を行わない
- 鉄筋を覆うコンクリートの厚さ(かぶり厚さ)を十分に確保する
こうして、コンクリートの中性化によって鉄筋コンクリートの耐久性が落ちるのを防いでいます。
水セメント比とは
コンクリートの強度は、水セメント比で決まります。
水セメント比とは、セメントの重さに対する水の重さの割合のこと。
コンクリートは、セメントと水、砂、砂利などが材料です。
水セメント比の低いコンクリートを打設すると、鉄筋コンクリート造の強度が高まります。
反対に、水セメント比が高くなるとコンクリートの中性化が進みやすくなります。
水セメント比40%であった場合、セメントの重さに対して水の重さが40%の比率で入っているという意味。
水セメント比の低いコンクリートを打設することが、強度の高い鉄筋コンクリートを作るポイントです。
まとめ
鉄筋コンクリート造は、構造そのものが圧縮力と引っぱり力に強いという特徴があります。
鉄筋や鉄骨の酸化を防いでいるのはコンクリートであり、コンクリート中の水の割合が低いほど強度は高まります。
鉄筋コンクリート造の住まいについてもっと詳しく知りたい方は専門家に相談してみることをおすすめします。
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