新築一戸建ては寒い?事前に知っておくべき高気密高断熱の住宅性能
- 2020/09/17
よく「新築一戸建ては寒い!」という言説を聞くことがあります。
これは俗に、「無断熱住宅」と呼ばれる、一昔前の基準で作られた住宅のイメージから来ているものでしょう。
しかし、最近の住宅性能の基準で造られた新築住宅であっても、住み始めてみると寒いと感じることもあるようです。
結論からいえば、「高気密高断熱」がとても重要な要素となります。
この記事では、せっかくのマイホームなのに、「寒くて後悔した・・・」とならないよう知っておくべき知識などを解説していきます。
高気密高断熱を表す住宅性能数値
やや専門的になってしまいますが、住宅性能における数値をご紹介します。
この数値を知っておけば、高気密高断熱の家を数学的に理解できるため、目先の売り文句などに惑わされることなく、自分の目できちんと住宅の性能を判断できるでしょう。
断熱性を表すQ値とUA値
まずは、家の断熱性についてです。
これは、「Q値」と「UA値」という数値で可視化できます。
「Q値」とは、熱損失係数を意味し、熱の逃げやすさを延べ床面積あたりで表したもの。
Q値が低ければ、熱が逃げにくいため、すなわち「性能が良い」とされます。
関東地方では「Q値2.7」が次世代省エネ基準レベルとされており、家づくりの目安となっています。
この「2.7」という数値を頭に入れておいてくださいね。
一方で、「UA値」とは、外皮平均熱貫流率と言い、熱の逃げやすさを外皮面積あたりで表したものです。
Q値と同じく、UA値も低いほど、住宅性能が良いとされます。
関東地方での基準値は、「Q値0.87」となっています。
参考までに、北海道では「Q値1.6」「UA値0.46」という、関東地方よりも低い基準が設けられており、これはすなわち、住宅性能が良い家ということですね。
よく「室内においては北海道の方が過ごしやすい」なんて話を聞いたことがあるでしょう。
暖房などを多く使用している家庭もあるかもしれませんが、もともとはこうした性能の高さが、室内を暖かくする要因であるといえます。
気密性を表す「C値」
断熱性の次は、気密性を表す数値。気密性は「C値」で表されます。
そもそも「暖房で暖めても、部屋が寒いまま」というのは、窓枠や玄関などの隙間が原因となり、熱が出入りしていまうからです。
熱が出るだけでなく、外から冷気が入り込むため、室内が冷やされてしまうのですね。
断熱シートを利用したり、暖房と一緒にサーキュレーターを使うといった寒さ対策がありますが、根本的に問題をクリアするためには、気密性の高い住宅が必須条件となります。
C値とは、熱を逃がす隙間の面積が1㎡あたり、どれくらいあるかを表す数値のこと。
C値に関しても、数値が低ければ低いほど熱が逃げにくい、つまり気密性が高い住宅といえます。
現行の省エネ基準では、C値に関する基準は存在しません。
ですが、断熱性能を活かすためには、目安として「C値1.0以下」が良いといわれています。
ミタス・カンパニーの家づくりで寒さ対策を
かんたんに、この記事の重要なポイントをまとめてみます。
- 一戸建てが寒いと言われる所以は、性能住宅でないから
- 断熱性を表すQ値・UA値、気密性を表すC値
- 関東地方では「Q値2.7」「UA値0.87」「C値1.0以下」が基準となっている
家づくりに際して、寒さや暑さには事前に対策することが可能です。
ミタス・カンパニーでは、お客さまの家づくりに関するお悩みのご相談など小さな事でも、ご質問受付・対応を随時しておりますので、いつでもお気軽にご連絡ください!