初心者でもできる障子の張替え!Part 4:障子の張替え方法
- 2020/08/12
今回の記事は、「障子」についての最終回となります。
これまで次のような内容でコラムを書いてきましたので、見逃したものがあれば、ぜひ読んでみてください。
- 障子の種類や名称について
- 障子の張替えの実践編
- プラスチック障子という選択肢
- 障子の最高傑作「吉村障子」
今回は、障子の最高傑作といわれている「吉村障子」について紹介していきます。
「和室の部屋を良くしたい!」「家の細部にもこだわりたい!」という方は必見です。
吉村障子とは何?
建築家である吉村順三氏がデザインした障子のため、「吉村障子」という呼び名に。
吉村順三氏は、1908年から1997年に生きた日本の建築家であり、皇居新宮殿の建設にも関わった方。
日本のモダニズム建築を代表する建築家といわれています。
吉村障子は、全ての枠の寸法が同じになるように作られているのが特徴で、洗練された印象を受けます。
枠と網目の部分が同じ細さのため、複数の障子を並べても、まるで大きな一枚の障子であるかのような見た目となるのです。
このスタイリッシュなデザインは、和室だけでなく洋室のリビングに取り入れても非常に相性が良く「和モダン」などのインテリアにも合います。
デザイン性の高い吉村障子ですが、実はこの格子を作れるのは熟練の職人のみ。
強度や紙の重さといった問題があり、非常に高い技量が必要となるからです。
まさにこだわりの一品といえるような贅沢な障子でしょう。
障子本来の魅力に立ち返ろう
そもそも障子の魅力は、一体どこにあるのかを今一度考えてみましょう。
現代では和室の窓のサッシに取り入れられることが多いですよね。
和紙が光を取り込む時、とても柔らかな印象になります。
例えば、高級旅館などで見られる和紙のランタンなどを想像していただくと分かりやすいでしょう。
障子は、外からの光を取り込むため、昼間には室内に差し込む太陽の光を柔らかくし、夜には外に漏れる光を優しく演出してくれます。
まさに光の芸術とでもいえるでしょうか。
そしてこの障子の歴史は、実は平安時代にまで遡ります。
長い歴史があるからこそ、日本の建築にしっくりと馴染むものがあるのでしょう。
吉村障子を取り入れる選択肢を考えよう
最近では、和室を設置する家庭も少なくなっているのが現状です。
しかし、障子は洋室に取り入れても相性が悪くなりにくいといえます。
現代の洋間は、西洋の様式そのままではなく、日本人に合わせて改良されたもの。
あくまで日本のスタイルに合わせた”洋間”なので、障子と合わせても違和感がないと言えるのです。
特に、今回紹介している吉村障子はデザイン性からも、和室はもちろん洋室の空間についても巧妙に映えさせてくれます。
むしろ、吉村障子一つを入れるだけで、他の家とは一風違った特長のある家となり、その部屋では、他の家具ともマッチし、高級感を引き立てることができるでしょう。
そんな日本の心である障子、細かい部分ですが、余裕があれば吉村障子という選択肢を検討してみてもいいかもしれませんね。
細部にもこだわり抜いた家に
障子は家づくりの中でほんの小さな一部分に過ぎません。
しかし、そんな小さな一部分であっても、いや細部だからこそ、家全体のイメージには大きく関わってくるものです。
ぜひ家の和室などに障子を取り入れてみてはいかがでしょうか?
ミタス・カンパニーでは、お客さまの家づくりに関するお悩みのご相談など小さな事でも、ご質問受付・対応を随時しておりますので、いつでもお気軽にご連絡ください!